こんにちは、Dr.EKOです。
今日は、頭より先に、体が答えを出している、という話をします。
え?「体より頭のほうが賢いに決まっている」と思いましたか?
私も昔は、そちら側にいました。
先にお伝えすると、今日の話は3つです。体は、頭より先に答えを出していること。体に出てくるものは、消すものではなく、読むべきサインだということ。そして、読めるようになると、自分の力を出す局面を自分で決められるようになることです。
膝の手術を終えた、二人の患者さん
整形外科の外来にいた頃の話です。
膝の手術を終えて、リハビリの段階に入った患者さんが、二人おられました。年齢も、手術の内容も、ほとんど同じ。レントゲンに映る骨の状態も、変わりません。
半年後、結果が違いました。
一人は痛みがとれて、歩く練習を重ね、いまではもう競技に復帰しています。もう一人は痛みがあまり変わらず、リハビリにも気持ちが向かない。
教科書には、年齢や体力、リハビリへの取り組み方が影響する、と書かれています。それは正しいのです。ただ、それだけでは説明のつかないものが、目の前にありました。
ある日の診察室で、ふと気がつきました。
体を壊して来られる方や、同じ症状で戻って来られる方には、共通点がある。骨や関節の事情だけではない。
体の側を専門にしてきたから、気づけたのだと思います。レントゲンと骨を毎日見てきた人間が、骨だけでは説明がつかない、と認めるところから始まりました。
その日から私は、診察室でひとり、それまでとまったく違う視点で人を見るようになりました。
頭は「まだいける」と言い、体は先に答えを出す
その後、病院の外で、一般の方の健康面談をするようになって、はっきりと答えが出ました。
腰痛で困っている方の話を聞いていくと、上司との関係の話が出てきます。肩こりのひどい方の話を聞くと、家庭で背負っている役割の話が出てきます。心の不調を訴える方の手前には、いつも体のサインがありました。
頭の仕事は、続けることです。段取りを組み、順番をつけ、今日を回す。まるで”正しい”とされる道から逸れないように。だから頭は言います。「まだいける。今日もがんばれ」って。それが頭の役目です。
体は、正しさを続けるかどうかを判断していません。いま素直に自分がどうなっているかを、そのまま出しています。
だから、先に出るのはいつも体のほう。眠りが浅くなる。胃が締まる。朝、起きられない。足が痛い。肩が凝る。首が痛い。などなど。
仕事で難しい局面を通ってきた方ほど、頭の側が鍛えられています。鍛えられた頭は、体の声を飛び越えて、それよりもちゃんとするように進めます。
これを「不調」「症状」と呼ぶと、病院で治療するもの、つまり消さないといけない・直さないといけないものになります。
ですが、サインとして、「読みとるもの」にすると、扱いが変わります。体に現れる違和感は、心からのメッセージでもあるからです。
いま、10秒だけ見てみます
紙もペンも要りません。この画面を見たまま、順に確かめます。
- 肩は、いまどこにありますか。耳に近いか、落ちているか
- 息は、どこまで入っていますか。胸で止まっているか、お腹まで届いているか
- あごに、力が入っていませんか
これで終わりです。
たいてい、何か見つかります。「今日の自分」はどうでしたか。
今日たまたまだったのか、ずっとそうなのか。肩に出る人なのか、お腹に出る人なのか。どこに先に出るかは人によって違い、その人の考え方のクセと繋がっています。
だれひとり同じ人はいません。
だから、他人とは比べようがありません。もし、比べるとしたら調子が良かった頃の、自分です。
去年の同じ時期、朝はどうだったか。先月は、先週は。あの頃、肩はどこにあったかな。思い出せるなら、それを基準にできます。基準が分からない人は、いま自分がどのあたりにいるかを、今日から記録していきましょう。
心と体は、切り離して扱えるのか
朝目が覚めるたびに体の声が、何かのサインとして分かると、少し気を配れるようになります。
さて、ここからが、本題です。
体の声を先に聞くと、疲れを避けて過ごせる、という話ではありません。自分の力をどこに置くかを、自分で決められるようになります。言うべきことを言う。断るものを断る。そして力が残っているうちに、いちばんやりたいことへ手を伸ばす。そういう毎日を過ごしておられる方に、私は何人も会ってきました。
心と体は、切り離して扱えるのか。私はこの問いを、20年以上かけて検証してきました。いまのところの答えは、切り離せない、です。それどころか、もっと深くこの密接な関係性を研究していかないと、と思います。
もしいま調子がよくない方へ
いったん落ちた調子をなんとか自己流に頑張って、もとの状態まで戻した方を、何人も見てきました。保証はできませんが、なんとかなるものではあります。
ここで言いたいのは、「戻って、はい終わり!」だけが選択肢ではないということ、です。落ちた経験をバネにして、前よりもっと高く、いい状態まで行く。そういう選択肢もあります。
不調が続くから、と検査巡りをするも、異常が見つからなかった方もおられます。その場合も、体が出しているものはサインとして読めます。
なお、痛みや眠れない日が続いているときは、まずお近くの医療機関にご相談ください。本記事は情報提供を目的としたもので、医療行為・心理療法ではありません。個人の感じ方であり、効果を保証するものではありません。
スラトレ®は、自分の才能を、自分で扱えるようになるためのメンタル思考トレーニングです。いまの才能タイプと思考のクセが六角形で出る、30の質問を置いています。
前よりもっと高く、いい状態まで行きたい方は、そのための選択肢を選んでください。