メインコンテンツへスキップ
スラトレ®セミナーを開催しています ご案内を受け取る

BLOG

支える側が、先に消耗していきます

体の専門職の方が、クライアントの心の重さに気づいたところから始まる消耗の話です。

公開日:2024年11月6日 / 人づきあい

言葉にならないものを、見つけてしまったとき

柔道整復師、鍼灸師、マッサージセラピスト、トレーナー。体の専門職として日々働いている方から、共通した声が届きます。

クライアントの目に、言葉では言い表せない精神面の疲れや心の暗さを見つけたとき、何を感じるか。もっと元気にできるはずだと思いながら、本当の意味で助けられているのだろうか、という葛藤が残る。情熱を持って仕事をしている方ほど、この問いを抱えます。

具体的には、こんな言葉になって出てきます。クライアントの心が晴れれば体も軽くなりそうなのに、自分にはその手段がない。メンタルのセルフケアを提案したいけれど、専門知識や技術に自信がない。そして三つめが、自分自身も精神的な疲労や集中力の低下が気になっていて、なんとかしなければと思いながら実践できていない、というものです。

三つめの声が、いちばん後回しになります

最初の二つは、クライアントに向いた悩みです。三つめだけが、自分に向いています。そして順番として、いちばん後ろに置かれます。

支える仕事は、目の前に人がいます。人がいる限り、自分の疲れは後回しにできてしまう。しかも体の専門職の方は、体のことなら自分で手当てができるぶん、心の側の消耗が見過ごされやすいところがあります。気づいたときには、集中力の落ち方や、人の目が気になる感じとして出てくる。

支える側が消耗すると、支える質のほうも一緒に落ちていきます。ここは順番の問題で、自分を整えることを最後に回すと、最後まで回ってきません。

専門の範囲を、どこまでとするか

体の専門職が提供できるメンタルのケアは、あくまで補完的なものです。心理療法や精神医療の代わりにはなりません。ここが最初の線になります。

そのうえで、範囲の内側でできることは、はっきりしています。簡単なリラクゼーション技法の提案。ストレスを軽くするための呼吸法。身体的なリラクゼーションを促す方法。簡単な目標設定や動機づけの支援。ノート術やジャーナリングなど、一般的に知られている手法。いずれも体のケアと近いところにあり、専門の範囲を出ません。

範囲の外に出る合図も決めておきます。クライアントの悩みが専門の外にある場合、あるいは深刻な心理的問題が疑われる場合は、心理カウンセラーや精神科医へつなぐ場面になります。無理に踏み込まず、適切な支援が受けられる環境を整えるほうが、結果としてクライアントの側にとって良い形になります。

自分の整え方を、先に持っておきます

手法を持たないまま心の領域に触れるのは、勧められる形ではありません。逆に言えば、順番を入れ替えれば済みます。クライアントに提案する前に、自分が実際に使って、続けられている形をひとつ持っておく。

ノートとペンだけで進む方法なら、道具の準備もいりません。仕事の合間にもやもやした感情が出てきたら、休憩時間のうちに書いて処理を終えておく。この積み重ねが、私自身の日課であり、日々のコンディションを保つ源になっています。

支える人の整え方は、支える技術とは別の欄に置かれています。両方を持って初めて、長く続く形になります。

休憩時間に開くのが、次の予約表ではなく自分のノートになります。相手に注ぐぶんだけ自分から減っていく形ではなく、その日のうちに自分の分を戻しておく。使い切って倒れるまで走る代わりに、注いだ分を補いながら進みます。長く支える人は、この順番を持っています。

※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
スラトレ®は、自分の才能を、自分で扱えるようになるためのメンタル思考トレーニングです。いまの才能タイプと思考のクセが六角形で出る、30の質問を置いています。自分の才能タイプを見る(30の質問)